見ごろを迎えた篠山城跡南堀のハス=丹波篠山市北新町
見ごろを迎えた篠山城跡南堀のハス=丹波篠山市北新町

 国史跡・篠山城跡(丹波篠山市北新町)の南堀の水面を彩るハスが、今年も見ごろを迎えている。外来種のカメの影響などで一時は姿を消したハスの群落だが、地元児童らの呼びかけで再生への取り組みがスタート。2019年に十数年ぶりに花が咲いた。翌年、群落は南堀の約2割にまで広がり、昨秋全面を覆うまで回復。夏の風物詩だった水辺の景観は、今夏の開花で「完全復活」を果たした。(堀井正純)

 南堀の面積は約1万3千平方メートル。記録ではハスが植えられたのは明治末の1910年という。堀を埋め尽くし、県内有数の規模の群生地として知られていたが、2006年ごろ突如消滅した。転機は13年、城内にあり、南堀に隣接する篠山小学校の児童たちが「ハスを復活させて」と提案したことだった。

原因はミドリガメ?