カンボジア・プノンペン近郊の犯罪組織が使っているとされる団地=16日(聯合=共同)
 カンボジア・プノンペン近郊の犯罪組織が使っているとされる団地=16日(聯合=共同)

 【ソウル共同】韓国の若者らが「高収入」と誘われてカンボジアに渡り、フィッシング詐欺などの犯罪に関わる事案が増えている。韓国メディアによると、犯罪組織に監禁されるケースがあったほか、8月には大学生が犯罪組織に殺害された。韓国政府は外務省の金珍我第2次官らを現地に派遣し、16日、カンボジアのフン・マネット首相らと対策を協議した。

 東南アジア拠点の特殊詐欺には日本人も闇バイトとして参加し、たびたび摘発されている。

 カンボジア南部カンポート州で韓国の20代の男子大学生が犯罪組織に監禁、暴行されて死亡したことが今月になって判明。韓国メディアによると、大学の先輩に「銀行の通帳を高額で売れる」と言われて7月にカンボジアに渡っていた。

 韓国外務省当局者によると、監禁されたとして在カンボジア大使館に救助を求める要請が昨年は220件、今年は8月までに330件あった。22年の1件、23年の17件から急増した。現在も約80人の行方が不明のままという。