兵庫県警が覚醒剤取締法違反などの事件で押収した薬物やスマートフォンなどの証拠品=県警提供
兵庫県警が覚醒剤取締法違反などの事件で押収した薬物やスマートフォンなどの証拠品=県警提供

 兵庫県内などで覚醒剤を売買したとして、県警薬物銃器対策課と兵庫署などは16日までに、麻薬特例法違反や覚醒剤取締法違反などの疑いで、いずれも大阪府東大阪市の無職の男(59)と女(55)を逮捕、送検した。同課によると、2人は他人名義の携帯電話や銀行口座を多数持ち、販売した相手が逮捕されると別名義の物と取り換えたり、神戸や大阪などで転居を重ねたりしていた。

 2人の逮捕、送検容疑は共謀して2023年7月から今年2月まで、兵庫県などで覚醒剤を事業として売買するなどした疑い。男は「自分で使うものだった」と容疑を否認し、女は「知りません」と話しているという。

 同課によると、2人は逮捕、送検容疑の期間に少なくとも84人に覚醒剤計380グラムを売り、約1800万円を得ていた。2人の住居や使っていた携帯電話、銀行口座は他人名義で、次々と使う物を変更。県警は捜査を始めた23年4月以降、電話は11回線、銀行口座は13口座、車は4台が変更されたのを確認したという。