週明け1日の国債市場で、長期金利の指標である新発10年債(380回債、表面利率1・7%)の利回りが急騰し、終値利回りは前週末より0・075%高い1・875%となった。日本相互証券によると、終値利回りとしては2008年6月以来、約17年半ぶりの高水準。日銀の早期利上げに対する警戒感から国債を売る動きが優勢となり、利回りが上昇した。
大阪取引所10年国債先物の中心限月である12月きりは70銭安の134円43銭。
日銀の植田和男総裁は1日午前、月内に開く次回の金融政策決定会合で「利上げの是非について、適切に判断したい」と述べた。午後の記者会見では賃金の動向が重要だとの考えを示した。
市場関係者は「植田総裁が前回の利上げを決めた会合の直前と同じような発言をしたことで、12月利上げに踏み切るとの見方が強まった」と話した。
国債は売られると価格が下がり、利回りが上がる仕組み。日銀の早期利上げ観測が強まり政府が新たに発行する国債の利回りが上昇と見込まれると、市場で取引される発行済みの国債は売られ、利回りは上昇する。
























