首相官邸で開かれた大規模太陽光発電所の課題解決に向けた関係閣僚会議=23日午前
 首相官邸で開かれた大規模太陽光発電所の課題解決に向けた関係閣僚会議=23日午前

 政府は23日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の課題解決に向けた関係閣僚会議を開き、規制強化策を盛り込んだ対策パッケージを取りまとめた。市場価格に上乗せして電気を買い取る制度について、2027年度以降の新規事業に対する補助を廃止する方針を明記。環境破壊の恐れがある開発に歯止めをかけ、安全性や生態系への不安払拭につなげる狙い。

 木原稔官房長官は会議で、メガソーラーの導入に当たり、地域の理解醸成や環境への配慮を徹底する方針を表明。今回の対策により「不適切な事例を抑止することが可能になる」と強調した。

 対策パッケージでは支援廃止のほか、第三者機関が建設前に設備の安全性を確認する仕組みを設ける。野生生物に悪影響を与える開発を防ぐため「種の保存法」改正の必要性も検討する。

 北海道の釧路湿原国立公園周辺などでメガソーラー開発を巡るトラブルが相次ぐ中、経済産業省や環境省などは9月に規制強化の議論を本格化した。自民党の関連部会は12月18日の提言で、メガソーラーの支援制度について「必要性は既に乏しい」と指摘した。