成年後見制度の見直しを議論する法制審議会の部会=27日午後、法務省
 成年後見制度の見直しを議論する法制審議会の部会=27日午後、法務省

 認知症の人らをサポートする成年後見制度の見直しで、法制審議会(法相の諮問機関)部会は27日、利用者個々のニーズに合わせて支援対象を特定の行為に限定でき、途中終了が可能な方式を導入する要綱案を取りまとめた。一度始まれば亡くなるまで後見人が付く「終身制」の廃止などで、制度を柔軟化させる。高齢化の進展にもかかわらず低調とされる利用の増加を目指す。

 政府の推計では、認知症の高齢者は2025年で471万人に上る。一方、最高裁によると成年後見の利用者は24年12月末時点で約25万人にとどまる。不動産売却の代理だけを依頼しようとしても、その後の財産管理なども含めて代理してもらう仕組みとなっており、使い勝手の悪さが指摘されてきた。

 要綱案では、本人の判断能力で分けられる現行の「後見」「保佐」「補助」の3類型のうち、途中での終了を認める「補助」に一本化する。(1)判断能力が不十分(2)本人の同意(3)制度利用の必要性-を要件に、家裁は補助人に代理権を与える行為を決める。