抗議文を提出する市民団体「教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま」の岸直人さん(左)=17日午後、広島市
 抗議文を提出する市民団体「教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま」の岸直人さん(左)=17日午後、広島市

 市民団体「教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま」は17日、広島市の松井一実市長が3月の記者会見で、職員研修での戦前の「教育勅語」の引用をやめると明らかにした際、引用への抗議を念頭に「政争の具にされたくない」などと発言したことへの抗議文を市側に提出した。

 松井氏は3月27日の定例会見で、本年度の新規採用職員研修では教育勅語を使わないとした上で、理由を「皆さんが揚げ足を取る」などと述べた。

 17日、抗議文提出に先立ち記者会見した同団体事務局の岸直人さん(72)は、松井氏の発言を「批判を封じ込め、民主主義の根幹を揺るがす危険な行為」と非難した。

 また2023年に引用が報じられて以降、松井氏が会見で報道陣からの関連質問に「これ以上この質問をするな」などと大声でどう喝する場面がたびたび見受けられたと指摘。「説明責任を果たしておらず、市長の資質を欠く」と訴えた。

 松井氏は市長就任翌年の12年から毎年、職員研修で講話の資料に教育勅語の一部を引用していた。本年度から講話自体を取りやめた。