日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の田中熙巳さん(92)は10日のノーベル平和賞受賞演説で、原爆被害への国家補償を拒む日本政府を、草稿にない内容を加えて真っ向から非難した。政府が根拠にするのは戦争被害は国民が等しく我慢すべきだとの「受忍論」。被爆者が求める補償への壁は厚い。専門家は、戦争責任の追及がなければ「また繰り返される」との危機感が演説ににじんだと分析する。
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の田中熙巳さん(92)は10日のノーベル平和賞受賞演説で、原爆被害への国家補償を拒む日本政府を、草稿にない内容を加えて真っ向から非難した。政府が根拠にするのは戦争被害は国民が等しく我慢すべきだとの「受忍論」。被爆者が求める補償への壁は厚い。専門家は、戦争責任の追及がなければ「また繰り返される」との危機感が演説ににじんだと分析する。