首都・東京で起きた多くの刑事事件が裁かれる東京地裁。裁判に日々足を運ぶ「傍聴マニア」の一人に、数多くの無罪事件に携わり、司法修習生を指導する司法研修所の教官も務めた神山啓史弁護士がいる。これまでに傍聴した裁判は300件以上。弁護士登録から40年がたってもなお、現役で法廷に立ち続ける「レジェンド」はなぜ激務の合間を縫って、無関係の事件の裁判に足を運び続けるのか。その真意を尋ねると「裁判ってつまらないし、被告人のためにもなってないじゃないですか」と思いもよらない一言が返ってきた。(共同通信=助川尭史)