車窓の外に広がる黄金色の水田…青春を感じる一枚の写真が話題に(干物さん提供)
車窓の外に広がる黄金色の水田…青春を感じる一枚の写真が話題に(干物さん提供)

青春を感じる美しい風景がSNS上で大きな注目を集めている。

「高一の頃 鉄オタの友達に『行けるところまで行こう』と誘われて、始発からずっと北上して行ったときの見せるか」

と思い出の写真を紹介したのは高校生の干物さん(@himono_grad)。

車窓の外に広がるのは一面の黄金色の水田、そして山…干物さんが友人とこの電車に乗ったのは2年前のこと。「友人が見せてくれた車窓の風景は、それまでのどんな車窓の風景よりも高尚な美しさを放っていたように思えます」という。

干物さんにお話を聞いた。

ーーどちらで撮影された写真だったのでしょうか?

干物:詳しくは覚えていませんが、余呉駅(滋賀県長浜市・北陸本線)だったかと思います。皆さんから寄せられた反応の中にも、余呉の名前を挙げるものが少なくはありませんでした。たくさんの方に反応を寄せていただいて、うれしい気持ちが湧き上がりました。

ーー友人との旅はどこからどこまで?

干物:JR大阪駅からJR福井駅まで、夏あたりの18きっぷ制度を利用した移動でした。途中で近江塩津駅、敦賀駅などに降りて散策などを楽しんだ覚えがあります。

ーー旅を振り返って。

干物:電車の中から眺める景観の美しさが印象的でした。直接その地に赴いて一帯を眺めるのとはまた違った性質の観賞体験が出来たと思います。田んぼの稲が一面にわたって、風になでられて揺らめいていました。私たちの食卓の裏には、こんな壮大な風景があったのかと驚いた記憶があります。

友人は「普通、ここらの田んぼの風景というのは何処までも展開されていくもので、視点がとにかく落ち着かないのだが、そこを電車の窓枠であえて区切ることで、視点を定めるための取っかかりが鑑賞者に提供され、そうして僕たちはゆっくりと風景を見据えることができるようになる。これは物凄いことである。サファリパークの中を巡行する観光客の車のような独特の開放感と静寂が、ここの乗客にももたらされる」と講釈を垂れていました。

また敦賀駅も、私たちに格別の観光体験をもたらしてくれました。駅前のまっすぐ敷かれた大路のそばには、閉まっているのか開いているのか分からない食堂なり店なりが点在していて、そこに侘しさが感じ取れました。元々そこまで観光客に人気のない場所なのもあってか、人があまりいなくて静かなのも魅力的でした。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「君たちだけのとっておきの思い出なのにええんか?!!」
「これは光の鉄オタ」
「Summerながれてきそう」
「行けるとこまで行こう、これいいね。六角さんの飲み鉄の精神がこれだね。とってもいいね。」

など数々の絶賛の声、驚きの声が寄せられた今回の投稿。ご興味ある方はぜひ干物さんのたどったルートを電車に乗っていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)