「おはよう、朝ごはん出来てるからお食べ」--。
お盆の代わりに取れた休暇で福島県の実家へ“弾丸帰省”したさくさん(@saku_to_inu)。深夜に到着し、翌朝に母が用意してくれていたのは、子どもの頃と何も変わらない、温かい朝食の光景でした。
この「実家の朝ごはん」の写真がThreadsに投稿されると、「最高の朝ごはん」「エモすぎて震えてる」と共感の声が殺到。1690件以上の「いいね」が寄せられ、話題となっています。
「お盆休みが仕事のため、8月末にもらえた2日しかない休暇を利用した弾丸帰省でした」
さくさんは、仕事を終わらせてから高速道路を5時間かけて運転し、深夜の2時頃に福島県にある実家に帰宅。翌朝7時頃に起床すると、共働きの両親はすでに食事を済ませていました。さくさんが廊下に出たとき、ちょうどすれ違った母が一言。
「おはよう、朝ごはん出来てるからお食べ」
久しぶりに目にした実家の食卓には、懐かしさがあふれていました。
「子どもの頃から変わっていない、東北の田舎の実家の朝の光景でした。几帳面な性格の母らしいきれいに片付いたキッチンや、随所に見られる実家味あふれる小物の数々。久しぶりに見る地元新聞が掛けられた、一人暮らしでは到底真似できない品数の朝食。食べ盛りの兄たちと過ごしていた頃と同じように『おやつ』的なポジションで用意されているヤマザキのパン…。震災をきっかけに18歳で実家を出ており、一人暮らしが長いので『変わらない実家の光景』『母が用意してくれた料理』というだけで、懐かしさでちょっと泣きそうになりました」
父はすでに仕事に出かけており、母とも廊下ですれ違った程度でしたが、その短いやり取りにも母の懐かしさを感じたといいます。
「久しぶりに会ったのに『おはよう、朝ごはん出来てるからお食べ』と言うシンプルなセリフも、物静かな性格の母らしいなと思いました」
食卓の風景は、子どもの頃からほとんど変わっていないといいます。
「子どもの頃、塾や部活終わりにお腹を空かせて帰ってきた時に、この新聞紙をめくるのが楽しみでした。当時は常温可のおやつが置いてあったんです。物心ついた頃から変わらないダイニングテーブル、家族で席が決まっている座席、母が時々気まぐれに変えるテーブルクロスなど、懐かしいものがいっぱい詰まっていました」
今回の帰省を通して、さくさんはあらためて「実家のありがたさ」を感じたといいます。
「震災をきっかけに早くに実家を出ており、さらに転勤の多いサービス業の仕事に就いたため、盆休みや正月休みなどの長期休暇がなく、ゆっくり帰省することが難しいのが現実です。その分、たまに帰省した時に実家のありがたさが身に沁みます。」
帰省する日を伝えておくと、何も言わなくてもこっそり好物が用意されていたり、帰る時には『好きなもの持って行っていいよ』と冷蔵庫の中身をごっそり持たせてくれたりするそう。
「学生時代に拾った雑種犬は今やおじいちゃんになりましたが相変わらずめちゃくちゃ可愛いし、物静かでちょっと天然な母、少しだけ性格が丸くなった父も、帰省すれば変わらずそこに居てくれることが嬉しいです。やはり実家の安心感は格別ですね」
慌ただしい帰省の中で垣間見えた、変わらない実家の風景と、言葉少なな母の深い愛情。さくさんが感じた「実家の安心感は格別ですね」という言葉に、多くの人が自らの故郷を重ね合わせ、心を温めたようです。
























