「浮気調査」において、依頼者の期待と探偵事務所の現場では、どのようなギャップがあるのでしょうか。株式会社cielo azul(福岡市中央区)がモニター提供元の『PRIZMAリサーチ』と共同で実施した「浮気調査に関する意識と実態」に関する調査によると、依頼者は「密会現場の写真や動画」が決定打になると思う人が多い一方で、探偵側はそれを「裁判では弱い証拠」と見ているという真逆の評価が浮き彫りになりました。
調査は、配偶者や恋人がいる807人、および探偵事務所で働いている202人を対象として、2025年9月にインターネットで実施されました。
はじめに、配偶者や恋人がいる人(依頼者側)に「探偵に浮気調査を依頼するとしたら、主にどのような目的で証拠を求めますか」と尋ねたところ、「裁判・慰謝料請求など法的に有効な証拠が欲しい」(53.2%)が最多となりました。
一方、探偵事務所で働いている人(探偵側)に「依頼される浮気調査で、証拠を求める動機として最も多いもの」を教えてもらったところ、「離婚を有利に進めるため」(34.7%)や「慰謝料請求のため」(31.2%)に回答が集まり、浮気調査が「感情の整理」や「関係修復」よりも実際の行動(離婚や慰謝料請求)に直結する目的で依頼されていることが明らかとなりました。
続けて、「浮気調査で決定打になる証拠は何だと思いますか」と依頼者側に聞いたところ、「密会現場の写真・動画」(82.7%)が最多となったほか、「LINE・メールなどのやり取り」(53.4%)、「行動記録・証言を含む探偵の調査報告書」(34.2%)なども挙げられました。
一方、探偵側が考える「依頼者に過信されがちだけれど、裁判では証拠力が弱いと感じるもの」としては、「ホテルなどの密会現場の写真・動画」「GPSによる位置情報記録」(いずれも35.6%)が同率で最多となり、次いで「LINE・メールなどのやり取り」(31.7%)が挙げられました。
同社は、「写真や動画は直感的に分かりやすい反面、関係性や継続性までは証明しづらく、法的には不十分と判断されがち。依頼者が重視する証拠と、裁判で実際に通用する証拠との間には大きなギャップがある」とコメントしています。
次に「浮気調査の費用」について聞いたところ、依頼者側は「10万円未満」(53.1%)、「10~20万円未満」(28.1%)など20万円未満を妥当と考える人が8割近くを占めたのに対して、探偵側では「20~30万円未満」(39.1%)、「30~40万円未満」(18.8%)が上位となり、依頼者が想定する予算と実際の相場には大きなギャップがあることがわかりました。
また、「浮気調査の証拠が手に入るまでの期間」については、依頼者側・探偵側いずれも「1~2カ月程度」(依頼者側41.4%、探偵側39.1%)と「2~3週間程度」(同33.9%、同36.2%)に回答が集まり、認識の差があまり見られませんでした。
最後に、「探偵に浮気調査を依頼する際の不安」を依頼者側に尋ねたところ、「調査費用が高額になりそうで不安」(79.6%)、「調査費用が不透明で追加請求されそう」(40.6%)などが上位となりました。
一方、「実際に浮気調査の依頼者に言われる不満」を探偵側に聞いたところ、「調査に時間がかかる」(27.2%)、「費用が高い」(25.2%)、「調査結果の内容が期待より薄い」(22.3%)などが挙げられ、依頼者が抱く「早く・安く・確実に」という期待と、実際の浮気調査に必要となる「一定の費用・時間・証拠の限界」との間には、明確なギャップが存在することがわかりました。
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【出典】
▽株式会社cielo azul

























