友人や同僚からの食事などのお誘いは友好関係を深める意味ではうれしいものです。しかし無理をして相手に合わせることが続くと、重荷に変わってしまうことがあります。そんな人付き合いの疲れに悩む現代人に、心地よい距離感の保ち方を教えてくれるB.B軍曹さんの投稿『人付き合いが楽になる習慣』がSNS上で注目されています。
それは作者がかつて病院に勤めていた頃のことです。職場にはとても仲のいい先輩がいました。しかし、食事に誘われたり「家に泊まりに行っていい?」と聞かれたりするうちに、作者は嬉しさを感じつつも、都合が悪いときに断ることがストレスとなってしまいます。
この出来事を、帰宅後に夫の「髭さん」に「今の良い関係が壊れたら嫌だなと思うと、どうしても断りづらい」と相談します。すると髭さんは、「人って仲良くなりたいと思うほどつい距離を詰めすぎてしまうんだよね」と語り、「ただ相手の嫌なところばかり見えてきたらそれは『近づきすぎ』のサインかもしれないね」と続けました。
たとえば、もし相手から「1口ちょうだい」と言われ、それを毎回すべて応じてあげていたら、最終的には自分の食べる分がなくなってしまいます。人間関係もそれと同じです。
そこで髭さんは、自分に余裕がないときなどは「今日は無理」と伝えることを提案します。自分自身の手元にある大切なものを守るため、そして相手を嫌いにならないために、「ここからは入れない」という優しい線引きを相手に伝えることが重要なのです。それこそが、お互いの関係を長く心地よく続けていくための、大人の人付き合いの習慣なのだと髭さんは語るのでした。
読者からは「距離感って本当に難しいですね」「どんな距離感にすればいいのかといつも悩みます」など、さまざまな声があがっています。そんな同作について、作者のB.B軍曹さんに詳しく話を聞きました。
■「断る=拒絶ではない」と気づいて変わったこと
ー当時はどのような葛藤がありましたか?
昔は今以上に人と関わる仕事が多かったため、人との縁はすごく大事にしたいと思ってました。だからこそ、仲良くなった相手から誘われたり頼られたりすると、「断ったら嫌われるかもしれない」「今まで築いた関係が壊れたらどうしよう」と考えてしまうことがありました。
特に相手が嫌いなわけではないです。むしろ好きだからこそ悩む。ただ人は不思議なもので、無理を続けていると相手への感謝よりも「なんで分かってくれないんだろう」という気持ちが少しずつ増えていきます。当時の私は、相手との関係を守るために自分が我慢していると思っていました。でも今振り返ると、その我慢こそが関係を苦しくしていたのかもしれません。
ー髭さんの話を聞いて、実際どのように断るようにしましたか?
以前は断ること自体が申し訳なくて、「ごめんね、ごめんね」と必要以上に謝っていました。でも髭の話を聞いてからは、「今回は見送るね、誘ってくれてありがとう」など、自分の都合を素直に伝えるようになりました。
すると多くの人はすんなり受け入れてくれました。当時の私は、断ること=相手を拒絶することだと思っていました。でも実際はそうではなくて、今はできないことを伝えているだけだったのです。その違いに気づいてから、人付き合いがずいぶん楽になりました。
ー軍曹さんはこの出来事を通して本当に良い人間関係とはどんなものだと感じるようになりましたか?
昔は価値観が合う人が良い人間関係だと思っていました。でも今は、それ以上に距離感を尊重できる人が大切だと感じています。どれだけ気が合う相手でも、どちらか一方が我慢を続けていたら長続きしません。
逆に「今は1人の時間が欲しい」といえる関係は、とても安心できます。本当に良い関係というのは、何でも受け入れる関係ではなく、お互いが無理をしなくても続いていく関係なのだと思います。この出来事を通して、人間関係は価値観以上に距離感が大事なのだと学びました。
この『人付き合いが楽になる習慣は、7月31日発売で現在予約受付中の新刊『全てのネガティブをプラスに変える夫 髭「大変な時こそ大きく変われるから」編』の試し読みとなっています。他の話も気になる方は、ぜひ手にとってみてください。
(海川 まこと/漫画収集家)























