春の訪れを告げるイカナゴの稚魚「シンコ」=神戸市内
春の訪れを告げるイカナゴの稚魚「シンコ」=神戸市内

 播磨灘の漁業者らでつくる兵庫県播磨灘船曳網漁業連合会は13日、前日に解禁した今季のイカナゴのシンコ(稚魚)漁を14日で終えると決めた。来年以降の資源を確保するのが理由。3日間での終漁は過去2番目に短い漁期となる。大阪湾は2年連続で漁を見送っている。

 14日は、西播磨地域にある六つの漁協の漁業者らが出漁する。淡路島西岸、東播磨地域の漁業協同組合に所属する漁業者らは漁に出ないという。

 県水産技術センター(明石市)が9年連続の不漁予報を出す中、播磨灘のシンコ漁は12日に解禁。初日の漁獲量は昨年比1・6倍とやや上向いたが、回復基調には乗らなかった。播磨灘の漁業者らは、2日間の漁獲量などを基に13日に協議し、終漁を決めた。

 シンコ漁は例年2月末~3月上旬に解禁。近年は極端な不漁が続き、かつては1カ月余りあった漁期が2017年以降は数日程度に短縮されてきた。昨年は大阪湾で初めて休漁、播磨灘も1日で漁を打ち切っていた。

 解禁初日に1キロ1万円を超えたシンコの店頭価格は13日、明石市内の鮮魚店で同5千~6千円程度に下がった。(三宅晃貴)