1960年代の神戸・旧居留地周辺。車道に面した右端の7階建て建物が現在の神戸商船三井ビル=1964年9月
1960年代の神戸・旧居留地周辺。車道に面した右端の7階建て建物が現在の神戸商船三井ビル=1964年9月

 2年後の閉館方針が入居者らに伝えられた神戸・旧居留地の歴史的建築物「神戸商船三井ビル」。重厚で写真映えする外観から、ウエディングを控えたカップルや観光客らに人気の撮影スポットでもある。今年で築103年。開港を機に、外国文化をいち早く採り入れながら発展してきた神戸の歴史を今に伝える建物だけに、多くの関係者から「何とか保存を」と求める声が上がっている。

【アーカイブ動画】神戸商船三井ビル、100周年迎え内部公開

 「映画やCM撮影でも人気のビル。近代建築ファンらしい人が眺めているのもよく見る。神戸市民として、誇りに思ってきたのに」。同ビルに入居する団体の関係者は、こう話して残念がる。ビルを所有する商船三井(東京)からは「取り壊しを含めて検討する」と伝えられたという。