連絡線に入る「タイガース号」=西宮市小松南町1(阪神電鉄提供)
連絡線に入る「タイガース号」=西宮市小松南町1(阪神電鉄提供)

 開業以来使われたことのない「幻のホーム」に、本線と支線を急勾配急曲線で結ぶ連絡線…。阪神電鉄などは27日、プロ野球阪神タイガースの日本一を祝し、一般の人が普段は立ち入ることのできない場所へ案内するプレミアムツアーを開いた。抽選で選ばれた60人が、5500系電車「タイガース号」(2両編成)を貸し切り、約4時間の旅を楽しんだ。(貝原加奈)

 参加者は武庫川駅から武庫川線を南下し、終点の武庫川団地前駅へ。二つあるホームのうち、1984年4月の同駅開業時から使用されていないホームに入場した。同ホームは電車が故障した時のために緊急用で設置されたものという。

 駅近くに住む会社員の永住一郎さん(58)=西宮市上田東町=は幻のホームに立ち、「何であるんだろうと思っていた。いつもと角度が違って新鮮」と興奮気味に話した。