長らく宝塚市で過ごした建築家、村野藤吾(1891~1984年)の作品を研究者らとともに巡るツアーが2日、同市内で開かれた。参加者ら約40人はカトリック宝塚教会(南口1)などを訪れ、村野建築の魅力や技巧の特徴の解説を聞いた。(池田大介)
村野は近代的な表現技法と伝統的な素材を生かした建築を設計した。原爆の犠牲者を弔う広島市の世界平和記念聖堂は、戦後の建築として初めて国の重要文化財に指定された。県内でも神戸市の旧県立近代美術館(原田の森ギャラリー)や尼崎市役所本庁舎、旧神戸新聞会館(神戸市中央区)など数多くの建物を手がけた。