明石市沖で2022年6月、漁船の男性乗組員=当時(31)=が海中に転落し死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた漁獲・加工会社(明石市)の元社長で船長だった男性(64)の判決公判が15日、神戸地裁であり、入子光臣裁判長は無罪(求刑罰金80万円)を言い渡した。
事故は22年6月9日朝に発生。乗組員は漁船で漁網を海面に繰り出す際、右膝で漁網を押さえていた足が漁網に付けられたロープに絡まり、海に落ちて亡くなった。検察側は、漁網に乗組員を近づかせないようにするなど、元社長の男性が事故を防ぐ措置を怠ったと主張していた。
入子裁判長は判決で、漁網やロープに体が絡まる危険性はあるものの、漁網を適切に操るために手や膝で押さえる作業は必要だったなどと指摘。同種の事故はまれで「漁網に近づかせない措置を現実的に期待するのは困難」として検察側の主張を退けた。
男性は判決後に取材に応じ、「亡くなった乗組員は頼れる存在だった。船長としての責任を感じている」と話した。地検の福田尚司次席検事は「判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントした。























