世は落語ブーム。コロナ禍をきっかけに配信も充実し、スマホを通じてその奥深い世界にふれた人も多いようです。となると次はやっぱり寄席に足を運び、生で落語を聞いてみたいところ。「寄席ってどんな場所?」「初心者でも楽しめる?」。上方落語の定席として6年前に開館した神戸新開地・喜楽館を訪ね、支配人でABCシニアアナウンサーの伊藤史隆さん(61)にイチから教わりました。

 ■舞台袖で大御所が…

 -高座以外で注目したい見どころはありますか。

 「上方落語では、話に合わせて太鼓やかね、三味線などの鳴り物が入ります。喜楽館では三味線のみ専属の演奏者がいますが、それ以外の鳴り物は舞台袖にいる演者がやります。鳴り物の種類が多いネタのときは、びっくりするような大御所の落語家が鳴り物をやっているときもあります」

寄席の開演を告げる一番太鼓。「どん、どん、どんと来い」と聞こえる独特のリズムが昼下がりの新開地に響く=神戸市兵庫区新開地2、神戸新開地・喜楽館