兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤元彦知事らを告発した文書を巡る一連の問題を受け、日本維新の会の藤田文武幹事長は9日午後、会見を開き、斎藤知事に辞職と出直し選挙を求めると明かした。維新共同代表の吉村洋文大阪府知事から斎藤知事に退任するよう促したといい、県議会で不信任決議案が提出された場合は「賛同せざるを得ない」と話した。会見要旨と一問一答は次の通り。
先週末に兵庫維新の会の執行部、県議団と私で相談し、馬場伸幸代表、吉村知事も了承の上、斎藤知事に辞職と出直し選挙を求めることを決めた。県議団と兵庫維新の会の片山大介代表が知事室に申し入れ書を持参する。
県議会の文書問題調査特別委員会(百条委員会)と第三者機関の最終調査結果はまだ出ていないが、斎藤知事や片山安孝元副知事、幹部職員の証言から事実が浮き彫りになり、県庁をマネジメントする知事として、経営者責任が生じていると判断した。
知事は潔白を主張し、「県政を前に進める」とするが、県政の停滞を招いていることは事実だ。出直し選挙で県民の信を問うことは、政治家に許された手段。自民党とともに推薦した責任として、大阪府の財政課長を務めた斎藤知事との関係が深い吉村知事から説得してもらった。百条委、第三者機関の調査を見定めて判断するとしてきたが、方針転換したことへの批判は受け止める。
-他会派にも辞職を申し入れる動きがある中、維新単独となった理由は。
自民党は単に辞職を求める趣旨と受け止めている。斎藤知事が職員や関係者との信頼関係を回復するのは、今のままでは非常に厳しい。県政をどうするのか掲げた上で、出直し選挙をやるべきというのが維新の主張だ。申し入れ書は、馬場代表、片山代表、県議団の岸口実団長の連名にしており、党としての申し入れとなる。