神戸徳洲会病院(神戸市垂水区)で入院患者の死亡などが相次いだ問題で、神戸市は13日、市の改善命令を受けた病院側の改善措置が完了したと発表した。ただし来年8月まで市が定期的に立ち入り検査し、医師数の確保や患者側へのインフォームドコンセント(十分な説明と同意)など、病院が提出した改善計画の進捗を確認していく。
同病院では患者死亡事例など15件が、国の医療事故調査制度に基づく調査や院内検証の対象となった。うち3件について、同病院が医療過誤による死亡と認め、遺族に謝罪した。
改善計画では、課題とされた医師数の増員を明記。市が精査したところ、2023年度で医師1人当たり15病床だった受け持ち数が、28年度に1人5病床となることを確認したという。患者家族に適切なインフォームドコンセントが行われているか、新設の院内機関で監視することも盛り込まれた。同病院の担当者は「院内の医療安全文化の醸成に努め、地域の信頼を得られる病院づくりを目指していく」とコメントした。
同病院では昨年7月、カテーテル治療後に複数の患者が死亡していたことが表面化。市は今年2月、安全管理体制に重大な不備を発生させたとして医療法に基づく改善命令を出した。(金 旻革)
























