新潟県上越市の中川幹太市長が、少年時代を過ごした兵庫県三田市で食べたコメについて「まずい」などと公務中に発言した問題で、中川氏が29日、三田市を訪れ、農業関係者らに謝罪するとともに、特産の「三田米」を試食した。
発言を巡っては、今月上旬に田村氏やJA兵庫六甲側が不当な評価の回復や謝罪を求める抗議状を送付。中川氏はその後の会見で、発言は上越市のコメのおいしさを表現するためだったとし、来市して直接謝罪する意向を示していた。
中川氏は29日午前、三田市の田村克也市長と面会し、「不適切な発言で三田市民や農家、関係者にご心痛をおかけした」と頭を下げた。
その後は市内の田んぼを視察し、農業関係者とも面談。JA兵庫六甲の平尾勝春・代表理事組合長が「産品に込められた思いを踏みにじる行為」と非難したのに対し、中川氏は「引き続き評価の回復に向け努力する」などと述べ、首都圏で両市共同のPRイベントを開くことを考えていると明かした。
試食では大粒の三田産コシヒカリを厳選した「奥三田」と、市特産の母子茶が、世界三大青磁の一つとされる三田青磁の器で提供された。中川氏は「もちもち感があっておいしい」などと話し、完食した。
その後、報道陣から、「新潟のコメと比べてどちらがおいしいか」と尋ねられた中川氏は、「比べるものではなく、どちらもおいしいものとしてPRしていく」と話した。