北但大震災の発生から丸100年となった城崎温泉街(豊岡市城崎町湯島)で、次の100年を見据えて地域の将来像を発表する「城崎温泉まちづくりシンポジウム」が開かれた。住民や消防団員ら約460人が参加し、新城崎大橋の開通や新バイパス整備、少子高齢化など環境の変化を踏まえ、学識者らの助言を受けて練り上げた構想を披露した。(阿部江利)
城崎温泉街は、北但大震災で焼け野原となった。復興では、温泉街の景観を守るため木造で再建し、一部に鉄筋コンクリート(RC)造りの防火帯を取り入れている。当時の西村佐兵衛町長は、町民会議を100回近く重ねて地域の合意形成を図ったほか、復興計画や都市デザインの策定では、母校の早稲田大学などから支援を受け、現在のまちの基盤を作ったとされる。