8日、ガザ南部ハンユニスで検問所への出発を前に別れのあいさつをする人たち(共同)
 8日、ガザ南部ハンユニスで検問所への出発を前に別れのあいさつをする人たち(共同)

 パレスチナ自治区ガザ最南部にあり、エジプトとの境界であるラファ検問所の再開後、人の往来はわずかにとどまっている。国連によると、2日から10日までにエジプトへ出た傷病者は91人。通行した住民は故郷に戻れたと喜ぶ一方、イスラエル軍の厳しい検査に不満の声も漏れる。

 米政権が主導するガザ和平計画「第2段階」はイスラム組織ハマスの武装解除といった難題が待つが、打開の道筋は見えない。ハマスに対するイスラエルの疑念は強く、往来が元に戻るまでには時間がかかりそうだ。

 「弟はやっと手術が受けられる」。6日にエジプトへ出たハディルさん(27)が電話取材に安堵した様子で話した。弟アムジャドさん(25)は2024年7月、イスラエル軍の砲撃で左脚を負傷し、手術が必要な状態でテントでの避難生活を送っていた。

 アムジャドさんは歩くのも困難で、ハディルさんが支えながら検問所を越えた。「ガザを出るまでに6時間以上かかった。荷物検査や身体検査が何度もあり、刑務所のようだった」と説明した。