働いていない精神障害や発達障害のある人が就職しようとすると、社会生活のスキルやビジネスマナーなどを身につけるため、まず障害福祉の就労支援サービスを利用するよう勧められることが多い。ただ、そうした施設は集団の中で訓練する形が多いため、なじめなかったり合わなかったりする人もいる。そこで、「訓練してから就職」ではなく、「就職してから訓練」という逆転の発想で支援する「IPS」と呼ばれる手法がある。研究者が「効果がありすぎる」と言うほどだが、現在の国の制度ではなかなか評価されないのだという。いったいどういうことなのか。(共同通信=市川亨)