ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート女子で、坂本花織選手=神戸市出身=が銀メダルを手にした。北京大会での個人銅、団体銀に続いて今大会の団体でも銀メダルを獲得しており、通算4個目の五輪メダルとなった。2大会連続の個人メダルは、日本のフィギュア女子では初めての偉業だ。
25歳の坂本選手は今季限りでの引退を表明しており、これが最後の五輪となる。メダルの輝きで有終の美を飾ったことは、地元の私たちにとっても誇らしい。心からたたえたい。
ショートプログラム(SP)は初出場の中井亜美選手に次ぐ2位だった。フリーでは、シャンソンの名曲「愛の讃歌」に合わせ、リンクを広く使った情感あふれる滑りを見せた。高く、流れるようなジャンプや華麗なスピンを繰り出した。力強く、かつ繊細な演技だった。
連続ジャンプが単独になるミスがあり、優勝した米国のアリサ・リュウ選手と僅差の2位となった。本人は試合後に「力を100%出し切れなかったことが悔しい」と話したが、氷上の姿は集大成にふさわしく、万感の思いが伝わってきた。
明るい性格で知られる坂本選手は神戸で生まれ、4歳でスケートを始めた。開幕前、個人・団体ともに銀メダル以上が目標とし「神戸っ子代表として頑張りたい」と語っていた。言葉通りの結果を届けてくれた。
選手生活を通じて全日本選手権5連覇、世界選手権3連覇、日本フィギュア女子初の3大会連続五輪出場など数々の実績を残してきた。しかし大きな壁もあった。その一つが4回転ジャンプなどの大技だった。初出場の平昌(ピョンチャン)五輪後、習得がうまくいかない。そこで質の高い演技での勝負に転じ、芸術性や表現力などを磨いた。自らの個性を伸ばして世界で活躍した点でも強い印象を残した。
今大会では17歳の中井選手が銅メダルを獲得し、この種目で初めて日本勢2人が表彰台で並んだ。20歳の千葉百音選手も4位に入った。世代交代が進みつつある中、神戸にも昨年、国際規格に対応した通年型スケートリンクが完成した。坂本選手にあこがれて世界を目指す神戸、兵庫の次世代に期待したい。
























