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 愛知・名古屋アジア競技大会が19日に開幕する。日本開催は1994年の広島大会以来32年ぶりとなる。45カ国・地域が参加し、カバディやセパタクローなどアジアの地域性を反映した競技、eスポーツなど非五輪種目を含む計43競技、約470種目で、来月4日まで熱戦を繰り広げる。2028年ロサンゼルス五輪も見据え、日本勢、兵庫勢の躍動に期待したい。

 アジア大会は原則4年に1度開かれる。日本選手団は前回23年の中国・杭州大会で金52個、銀67個、銅69個のメダルを獲得した。金メダル数で中国に次いで2位に入り、アジアにおける日本の競技力の高さを強く印象づけた。

 兵庫ゆかりの選手は50人を超す。注目は陸上競技だ。女子100メートル障害の中島ひとみ選手(伊丹市出身)は8月、日本記録を立て続けに更新した。アジア記録1位に迫り、金メダル獲得を目標に掲げる。女子中長距離のエース、田中希実選手(小野市出身)も3種目にエントリーし、今年の日本選手権男子100メートルで5年ぶりにトップに返り咲いた多田修平選手(関学大出身)の走りも楽しみだ。

 開幕が迫る中、運営面の課題が浮上している。最大1万5千人としていた選手や役員の総数が1万6千~1万7千人程度に大幅に増える見込みとなり、大会組織委員会がアジア・オリンピック委員会に是正を求める事態となった。今大会は経費削減の一環で一部の選手は仮設のコンテナ型施設に宿泊するが、人数が増えれば滞在先や食費を追加で確保する必要があり、経費増大につながりかねない。

 一部競技ではチケット発売後に日程変更が生じ、選手は困惑し、お目当ての選手を見ようと購入したファンからは不満の声が上がる。暑さが残る9~10月の開催となり、選手や観客らの熱中症対策も欠かせない。

 アジア大会は戦後間もない1951年、戦禍によって引き裂かれたアジア各国の絆をスポーツの力で取り戻そうと始まった。厳しい情勢が続く中東など域内の平和と安定が揺らいでいる今、文化や伝統、宗教などが異なる選手たちが競技を通じて交流を深め、希望と夢を全世界へ発信することを願う。