今年の春に韓国ソウルを訪ねたとき、宿泊先のホテルの入り口に従業員大量解雇に対する抗議の看板がズラリと立てかけられていた。コロナ禍のしわ寄せはやはり弱者に向かうのか。沈む思いでふと見上げると、正面のビルの上に「ミュージカル・朴正熙(パクチョンヒ)」の大看板。好感度の高そうな俳優が微笑(ほほえ)んでいるのを見ると、朴正熙が軍事独裁政権を敷いた極悪非道な大統領として描かれていないことは明白だ。どんな内容か見てみたい気もした。同時に、もし、今この場に故・池明観(チミョングァン)(東京女子大元教授)先生が立っておられたらどう思われただろうか、と考えた。

























