桂文珍さん
桂文珍さん

 阪神・淡路大震災から30年、ついこの間のような気もするし、遠い昔のようにも思う。

 あの日、神戸の自宅にいて、新幹線で東京に行く予定だった。寝ているとドーンという音、グラグラと大きな揺れに飛び起き、外に寝間着のまま出た。妻は飼っていた猫、名はコゴロウ(桂小五郎にあやかってつけた)が暗いうちから変な鳴き方をするのでおなかがすいたのだと、屋外で餌を与えていた。暗い中、2人ともに助かった。