透明窓越しに線路や枕木、砂利を見ることができる
 透明窓越しに線路や枕木、砂利を見ることができる

 東京都中央区晴海と江東区豊洲を分ける運河をまたぐ都港湾局の「旧晴海鉄道橋」(190メートル)が開通当時の装いに姿を変えて、歩行者専用の遊歩道としてこの秋、復活した。橋は晴海ふ頭に荷揚げされた小麦や大豆、新聞用の巻き取り紙など、貨物を運ぶために1957年に敷設された。機関車が貨車を引いて橋を渡って深川方面を経て国鉄線で各地へ運んだ。当時の技術の粋を集めたアーチ型鉄橋で、高度経済成長を引っ張った「昭和の象徴」と言っていい重厚な建造物だ。