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第6部 あなたに伝えたいこと

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取材を受ける森脇真美さん。時折、笑顔を交えて話す=明石市
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取材を受ける森脇真美さん。時折、笑顔を交えて話す=明石市

取材を受ける森脇真美さん。時折、笑顔を交えて話す=明石市

取材を受ける森脇真美さん。時折、笑顔を交えて話す=明石市

 窓際に置かれたソファに腰掛ける。正面のベッドに森脇真美さん(57)が座り、少し緊張した表情で私たちの質問を待つ。「楽な体勢でいてくださいね」。そう声を掛けると、ほっとしたようにゆっくりと枕に頭を沈める。

 1月22日、明石市のふくやま病院で森脇さんに初めて会った。病室は4階の緩和ケア病棟にある。

 森脇さんは2018年1月に大腸がんが見つかった。その後、自宅で過ごしていたが、昨年末から具合が悪くなる。吐き気が強まり、声が出せないほど呼吸が苦しくなった。2週間ほど前、この病棟に入った。

 「このまま息ができんようになったら…って、不安が大きくて。入院して、みんなに体をさすってもらうとほっとした。それから回復は早かったです」。がんの痛みは医療用麻薬で抑えている。

     ◇     ◇

 森脇さんは20代の娘が3人いる。がんが分かって4カ月後の18年5月、長女の猪野麻帆さん(27)が初孫となる男の子を出産した。

 自宅にいた森脇さんは抗がん剤の副作用が強く、ひどいときはトイレまで歩くのがつらかった。麻帆さんが孫を連れて帰ってきても、子育てを思うように手伝えない。「ゆっくりさせてあげられなくてごめんね」。そう謝ったこともあった。

 その年の夏には抗がん剤の投与を中断した。治療をやめると副作用は収まるものの、別の不安が増してくる。「この間に、がんが大きくなっているのだろうか」。病院で相談すると、治療の再開を勧められた。

     ◇     ◇

 森脇さんは闘病を振り返りながら言葉を紡ぐ。

 「痛くて痛くて死ぬのが嫌なんです。どうしたら穏やかに死ねるのか。それを考えると、だんだんと死は怖くなくなってきました」

 だからだろうか。昨年の夏、肺に水がたまり、主治医に余命数カ月と伝えられても大きな動揺はなかった。「もう覚悟が決まってました。奇跡を信じるのではなく、最期まで苦しまない方法を調べたいなって思いました」

 昨年9月、森脇さんは東京へ向かった。行き先は、連載第一部「死ぬって、怖い?」で紹介した「マギーズ東京」だ。そこでは、看護師や保健師ががん患者らの悩みに応じている。

2020/3/23

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