辛い不眠にうってつけ…?SNSで話題のCDとは※画像はイメージです(Sergey Mironov/stock.adobe.com)
辛い不眠にうってつけ…?SNSで話題のCDとは※画像はイメージです(Sergey Mironov/stock.adobe.com)

厚生労働省の令和4年「国民健康・栄養調査」によると、慢性的な不眠に陥っている人の割合は20.6%(直近1ヵ月)にのぼるという。

そんな中、SNS上で大きな注目を集めているのはグレゴリオ聖歌が不眠に効くという噂だ。

きっかけになったのは名古屋名著読書会さん(@nagoyabookclub)の

「私は若い頃ひどい不眠症だった。嫌いな同僚や上司の顔がちらつき、納期についての懸念が脳裏から離れない。臨床心理士に相談したら寝床でグレゴリオ聖歌を聴くよう勧められた。効果は絶大。単旋律の音楽が雑念を洗い流し、安眠へと導いてくれる。皆様もよかったらお試しを。寝酒が不要になります。」

という投稿。

グレゴリオ聖歌とはローマ・カトリック教会で用いられる、単旋律、無伴奏の宗教音楽。教会では男性や少年合唱によって、修道会では修道僧、修道女によって歌い継がれてきた伝統色の濃い音楽だ。果たしてどのように不眠に作用するというのか…。

名古屋名著読書会さんにお話を聞いた。

--グレゴリオ聖歌の魅力についてあらためてお聞かせください。

名古屋名著読書会:グレゴリオ聖歌には伴奏がなく、男性の修道士の歌声があるだけです。歌詞はラテン語なので意味は全然わかりません。聞いているうちに催眠術にかかったような状態になり、雑念や悩みなどが意識から消え、いつの間にか寝ているのです。

--特にオススメの曲は?

名古屋名著読書会:オススメの曲を語れるほど私はグレゴリオ聖歌について詳しいわけではありません。ただベネディクト派修道士聖歌隊とシロス修道院合唱団のCDならばどなたにでもお勧めできます。プロの歌手ではなく本物の修道士が歌っているし、実際に入眠効果があったので。

--投稿に大きな反響がありました。

名古屋名著読書会:フォロワーさんの9割は肯定的なレスポンスでした。ぜひ聞いてみるとか過去に自分も試してみてよく眠れたとかいうもの。残り1割は効果がなかったとかお経の朗誦や他のクラシック音楽のほうがいいとかいうもの。

◇ ◇

SNSユーザー達から

「仏教の読経とかも同じような効果がありますね。宇多田ヒカルも宗教の本質は音楽ではって言っており、関連性があるだろうなと思いました。」
「過去に宗教上重きをおいていたカトリック教会が現在のカトリック典礼から前世紀に切り離したため信仰とは無関係のヒーリング音楽扱いしても真っ向から論駁されるおそれが少ないこともボーナスポイント。ただしラテン語が公用語の国においてはその限りでない。」
「修道士が歌っているCDでないとダメですね。不思議ですけど。。」

など数々の驚きの声や共感の声が寄せられた今回の投稿。

名古屋名著読書会さんはCDプレイヤーをスピーカーにつないででグレゴリオ聖歌を流しているが、いつも10分以内に入眠してしまうので、エンディングのほうがどうなっているにのかわからないらしい。不眠に悩むか方はぜひ参考にしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)