蛍光灯の製造終了に伴いLEDランプに交換 ※画像はイメージです(aomas/stock.adobe.com)
蛍光灯の製造終了に伴いLEDランプに交換 ※画像はイメージです(aomas/stock.adobe.com)

2027年末までに蛍光灯の製造、輸出、輸入が終了します。蛍光灯の製造終了を機にLEDランプへの切り替えを検討している人も多いでしょう。蛍光灯からLEDランプに変更する際、注意すべきことはあるのでしょうか。製品評価技術基盤機構(NITE)の製品安全センターに話を聞きました。

─蛍光灯の照明器具に、蛍光灯ではなくLEDランプを取り付ける場合の注意点はありますか?

ランプだけ交換する場合は注意点が3つあります。

1つめは『蛍光灯器具の点灯方式に応じたLEDランプを選ぶ』です。

「蛍光灯器具側の点灯方式」は、点灯管の有無や銘板の記載を確認することで調べることができます。点灯管が付いていればグロースターター式、付いていない場合は、インバーター式なのかラピッドスタート式なのかを銘板の記載で確認してください。「LEDランプ側の点灯方式」は、商品パッケージや説明文を確認してください。

2つめは、『注意事項を守って作業する』です。

LEDランプのパッケージや取扱説明書等に記載されている注意事項(『必ず点灯前に、グローランプを取り外して下さい。』等)を守ってランプの交換を行ってください。その際、照明器具とLEDランプの組み合わせによっては電気工事士の有資格者による工事が求められる場合もあります。工事が必要な場合や不明点がある場合は、絶対に自分自身での交換作業はせず、販売業者への相談や電気工事業者への工事依頼をしてください。

3つめは、『異常が無いか確認する』です。ランプ交換の後に、「点灯しない・ちらつきがある」などの点灯トラブルや異音・異臭がしないかどうかチェックしてください。異常があれば、直ちに電源を切って使用を中止してください。

ー蛍光灯の照明器具本体を、LED対応の照明器具に自分で交換することはできますか?

まず天井を見ていただき、配線器具が付いていれば、基本的に工事は不要で、自分自身で器具ごと交換することができます。

配線器具というのは白い頑丈なコンセントのような見た目で、名称としては「丸型引掛シーリング」「角型引掛シーリング」「丸型フル引掛シーリング」「引掛埋込ローゼット」「フル引掛ローゼット」などの名前が付いています。古いお家などで、もし天井に配線器具がない場合(直接天井にボルトで器具が固定されて線がむき出しになっている場合)は、電気工事業者に工事を依頼する必要があります。

─電源端子露出型と呼ばれる古い配線器具の場合はどうすれば良いでしょうか?

取り付けるLED照明器具の取扱説明書を確認して記載事項に従ってください。例えば、『電源端子が露出している配線器具には取付けない。火災や感電の原因となるので、電気工事店に依頼する。』等と注意表記があります。少しでも不明点がある場合は、絶対に自分自身での交換作業はせず、販売業者への相談や電気工事業者への工事依頼をしていただければと思います。

◇  ◇

不適切なLEDランプ交換は、異臭や発火などのリスクがあるため、適切な交換方法を把握することが大切だといえます。製品評価技術基盤機構(NITE)のYouTubeチャンネルでは、注意点などを紹介しているため、参考にしてみてはいかがでしょうか。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)