若いときにはなかったシミができた! ※画像はイメージです(こうまる/photoAC)
若いときにはなかったシミができた! ※画像はイメージです(こうまる/photoAC)

40代、50代に差しかかると、若い頃には気にならなかったシミやくすみ、たるみが、鏡を見るたびに目立つようになってきます。友人や同僚と会うたびに、同世代でも肌の印象に差があると感じる人も多いのではないでしょうか。

特に近年は40度近い酷暑が珍しくなくなり、紫外線の強さや降り注ぐ時間も年々増しているといわれています。

こうした環境の中で、日々の紫外線対策やスキンケアの有無は、数年後、数十年後の肌にどれほどの差を生むのでしょうか。日々のケアと将来の肌の関係について、美容皮膚科医の廣瀬嘉恵先生に詳しく聞きました。

■いつまでもきれいな肌でいたい…そのために大切なこと

ー紫外線は、肌の老化にどのようなメカニズムで影響するのでしょうか。

紫外線は肌の奥にあるコラーゲンやエラスチンといった、ハリを保つ線維を壊してしまう働きがあります。特にUVAは肌の深いところまで届き、じわじわとダメージを蓄積させるのが特徴です。

この状態は「光老化」と呼ばれ、加齢による自然な老化とは別に、日光を浴び続けることで進むしわやたるみ、シミの原因になります。肌の老化の大部分はこの光老化が占めているといわれており、紫外線対策の有無が将来の肌に直結してくるのです。

ー日焼け止めを日常的に使う人と使わない人とでは、将来的にどの程度の差が出るのでしょうか。

長期的に見ると、日焼け止めを習慣的に使ってきた人と使っていない人とでは、肌の見た目年齢に差が出ることが分かっています。日常的に使う人はシミやしわの発生が緩やかで、肌のハリも保たれやすい傾向があります。

一方で使わない人は、紫外線ダメージが年月とともに蓄積し、40代、50代になってから急にシミが濃くなったり、たるみが目立ち始めたりするケースが少なくありません。

日焼け止めは「今日焼けないため」だけでなく、「数十年後の肌を守るため」のケアでもあるのです。曇りの日や室内でも紫外線は届いているため、天候や場所にかかわらず塗る習慣をつけることが、将来の肌の差につながっていきます。

ー生活習慣(食事、睡眠、屋外での活動時間など)は、肌の老化にどの程度影響するのでしょうか。

生活習慣は、紫外線対策と並んで肌の老化に関わってきます。睡眠不足が続くと肌のターンオーバーが乱れ、ダメージの修復が追いつかなくなります。また、糖質や脂質に偏った食事は肌のコラーゲンを劣化させやすく、ハリの低下につながることも分かっています。

屋外での活動時間が長い人ほど紫外線を浴びる機会も増えるため、日焼け止めの塗り直しや帽子・日傘の活用が欠かせません。紫外線対策だけを頑張っても、生活習慣が乱れていると効果が薄れるため、両方を意識することが将来の肌を守るポイントです。

ー今からでも実践できる、老化を緩やかにするためのケアを教えてください。

おすすめしたいのは、季節を問わず毎日日焼け止めを塗る習慣です。そこに帽子や日傘、UVカット素材の服を組み合わせると、対策の効果は高まります。スキンケアでは、しっかり保湿をして肌のバリア機能を守ることが、老化を緩やかにする土台になります。

生活面では、質の良い睡眠を心がけたり、野菜やたんぱく質を意識した食事を取り入れたりしましょう。今さら遅いかなと思う年齢なんてありません。始めたその日から、ケアの効果は積み重なって見た目にも変化が出てきます。

◆廣瀬嘉恵(ひろせ・よしえ) 銀座よしえクリニック総院長
医療法人社団優恵会の理事長として複数の医院を展開。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本美容外科学会などに所属し、日本再生医療学会の再生医療認定医でもある。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)