年齢を重ねたら、攻めの生き方を--。そう提唱するのは、60代にして恋愛を解禁したEikoさん(@ecofiji)。67歳の彼女は年齢に囚われない生き方を楽しんでおり、現在は50~60代の大人女性向けに、自分の魅力を引き出すコーチングも行っている。
バイタリティーあふれる日々を送るEikoさん。その活動力の根源や現在の恋愛事情、大人女子たちに伝えたい想いなどをうかがった。
■フィジーでのカルチャーショックと未婚の母になる決断
Eikoさんはニュージーランドへ語学留学し、30代の頃、バックパッカーとしてフィジーの秘境へ。現地での生活は、価値観を大きく変えた。
もともとは手を洗わないと食事ができず、虫が大の苦手だった。しかし、現地には電気も水道もなく、熱帯魚や貝を捕って食べる自給自足の生活がスタート。仲良くなった女性に「グリーンプールで泳ごう」と誘われ、付いていくと、濁った池だった。
「帰ろうにもボートを出してもらうハードルが高くて(笑)。ボートは自分でチャーターしないといけないし、満潮になるまで出ないんです。ボートを出す時には、みんなで割り勘していました」
最初は戸惑った秘境での暮らし。だが、温かいホストファミリーと暮らすうちに、「何が起きても大丈夫」と思えるたくましさが身についた。
40歳の頃、14歳下の彼氏との間に子どもを授かる。だが、Eikoさんは彼と結婚したいとは思わなかった。
「フィジー人はお給料が入ると周りの人にご馳走するなどして盛大に使ってしまう人が多く、彼も貯金ができない人だったからです(笑)」
シングルマザーの道を選択したEikoさんは子どもの予防接種などを行うため、日本へ一時帰国。産後半年後、フィジーには戻る予定だったが、子どもの将来を考えた時、「彼とは一緒に生活していくのは難しい」と感じ、前日に出発をキャンセルした。
「フィジー人は家族間の絆が強く、男手が必要な時には実家へ手伝いに行ってしまうので、自分たちの生活を守ってもらえるのだろうかという不安もありました」
それから約26年間、Eikoさんは恋愛や結婚を一切考えず、生きてきた。
■「7種類の婚活アプリに登録」 66歳で26年ぶりの恋愛解禁
心境に大きな変化が起きたのは、66歳の誕生日を迎えた昨年。ふと、「私はこのまま、誰からもハグされない人生を送るのだろうか…」と寂しさを感じたことで、26年ぶりに恋愛を解禁。7種類もの婚活アプリに登録した。
婚活開始後に交際したのは、10歳年下の男性。2人は1年で破局してしまったが、Eikoさんには現在、4歳下の彼氏がいる。
「LINEでやりとりをしている時は少女みたいな感覚に戻って、ドキドキしてしまいます」
日本には「若さ至上主義」のような風潮があり、加齢による変化を「劣化」と表現したり、「もうおばさんだから…」と自虐的な発言をしたりする人も少なくない。
他国で年齢に関わらず好きなファッションを楽しみ、自分の人生を謳歌する人々を見てきたEikoさんは、そうした空気感を変えたいと思い、大人女性が自分を好きになれ、人生を変えるきっかけを得られるコーチングを開始した。
■大人女子向けに行う「自分の魅力を最大限に引き出すコーチング」
「グループコンサル」では数十人の受講生同士が3ヶ月間、毎日自撮り写真をアップし、互いを褒めながら、Eikoさんのアドバイスを参考にして自分を高めていく。
大勢に自撮りを見せることに抵抗がある方は「個別コンサル」で3ヶ月間、毎日Eikoさんに自撮り写真を送信。ポージングやメイクの仕方など、自分の魅力を引き出す指導を受ける。
実はEikoさん、オンラインのパソコン講師から実店舗の教室を受講するように勧められるほどパソコンが苦手でSNSの使い方も分からなかった。だが、諦めずに学び続け、使い方を習得。今ではライブ配信も行えるようになり、発信する楽しさを知った。
身をもって新しいことに挑戦し、夢を叶える面白さを知ったからこそ、大人女性の併走者になったのだ。
「悩みを聞いたり、SNSの発信法を教えたりすることもあります。奈良の魅力を世界に伝えたいと思いつつも、自分に自信がなくて動画配信を渋っていた受講生にはライブ配信の仕方を教え、アドバイスをしました。夢が叶った時には幸せな気持ちになりました」
■年齢を重ねた大人女性たちが尊敬される社会になってほしい
実はEikoさん、63歳の時、ミセスオブザイヤー世界大会で初代準グランプリを受賞。自分に自信を持ち続けるため、大切にしているルーティーンがある。
まず、起床後は必ずメイクをし、その日の気分に合う服を着る。また、ネイルも欠かない。視界に入りやすい手元を綺麗に整えている。
「昨年は、『インドのガンジス川で泳ぐ』という長年の夢を叶えました」
そう笑うEikoさんは世の大人女性に、「自分が好きな生き方を選び、人生を楽しんでほしい」と伝える。
「日本では、年齢にそぐわないとされる行動をすると周囲から白い目で見られてしまいますよね。でも、周りの目を気にしてやりたいことを諦めるのはもったいない。今の状態を幸せだと思えないのなら、もっと欲張ってもいい。少しの行動で世界は広がります」
Eikoさんは昨年、クラウドファンディングに挑戦。フィジーへの恩返しとして、現地の人たちの暮らしを支え、支援物資も運べるよう、現地の支援団体へ車を寄贈した。
人生は、いつからでもスタートできる。いつ終わるか分からない人生だからこそ、年齢という枠に囚われず、自分の可能性を試してほしい。そう訴えるEikoさんは年齢を重ねた大人女性たちが尊敬され、輝ける社会になることを心から願っている。
可能性を自ら狭めず、一歩踏み出す--。Eikoさんの生き方からは、年齢を重ねることを楽しみに変える秘訣も学べる。
(愛玩動物飼養管理士・古川 諭香)























