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壊滅的な被害を出した阪神大震災(兵庫県南部地震)の死者は、二十三日も増え五千人を超えた。まだ多数の行方不用者がおり、犠牲者はさらに増えそうだ。
警察庁によると、同日午後六時四十五分現在、死者は兵庫県四千九百九十一人、大阪府十一人の計五千二人で、行方不明者は百二十五人。
一方、同日夕までに被災地全域で電気が仮復旧。残るライフラインであるガス、水道などの復旧には、さらに最大約一カ月半かかる見込みだが、人員を増やすなど作業は本格化しており、復旧の動きは急ピッチだ。
兵庫県内では、被災者が生き埋めになっている可能性がある家屋などの倒壊現場が約百五十カ所に上り、二十三日も自衛隊や機動隊が懸命に捜査。相次いで遺体が収容された。
関西電力によると、被災地の電気は当初、先週末には復旧させる予定だったが、最大の被害を出した神戸市で火災が相次いだことや、道路交通網の寸断などのためずれ込んだ。
二十三日朝の時点で、神戸市中央区などの約二千戸が停電していたが、同社はこれまで最大の四千七百人態勢で復旧作業を行い、午後三時ごろまでに停電が解消された。これで倒壊した約二万戸を除く被災地すべての家屋などに送電可能となった。
約八十五万世帯で供給が停止されているガスも、西宮、宝塚市の一部で低圧ガス管の復旧作業が始まり、数日中に復旧の見通し。再開は初めてになる。全域で断水が続いていた芦屋市では同日、北部の奥池地区四百七十世帯に水道が復旧した。順次、給水を再開する。
一方、地滑りの恐れのため、新たに神戸市東灘区住吉山手四の五十世帯、百五十人に避難勧告が出され、神戸大学付属住吉小学校に避難。依然二次災害の恐れは続いている。
また、電話は不通になった神戸市などの約六万回線のうち約二万回線が修理可能。NTTは三千人態勢でこれまでに約三千二百回線を復旧させ、残りは今月中の復旧を目指す。
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