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阪神大震災の後、休校が続いていた神戸市の県立兵庫高校と夢野台高校で八日、授業が再開された。約千百人の被災者が避難している同市長田区の兵庫高校は、一、二年生が北区の高校教室での間借り授業。地震発生以来二十二日ぶりに、すべての県立全日制高校百三十校で授業が再開された。しかし、神戸市立高校などではまだ開校できていないところがある。
兵庫高校は当面、一年生が神戸甲北高校、二年生が鈴蘭台高校の校舎に分散して授業を行う、三年生は自宅待機。鈴蘭台高では、午前九時半の集合時間に、二年生約四百人が登校。校門では鈴蘭台高生が、学校案内を手書きで記した「鈴高ミニプレス」を配って歓迎した。
兵庫高校生は、久しぶりの授業と友だちとの再会にうれしそうで、対面式では、両校の生徒会長が壇上に登り、鈴蘭台高側は「互いの良いところを見習って、がんばりましょう」とあいさつ、兵庫高側は「お世話になりますが、よろしく」と返した。
兵庫高校生徒会長の石井宏幸君(一七)は「自宅に被害を受けた生徒もいる。これから生徒会で何ができるのかじっくり話し合いたい」と話していた。
約七百人が避難する夢野台高校は、教室の一部を使って授業を始めた。県教委の調べでは、神戸、阪神間、淡路の県立高校で、被害の少なかったところでは、震災の翌十八日から何らかの形で授業を始め、その後、学校長の判断で順次開校した。
定時制では、兵庫高校と同じ校舎を使っている湊川高校が、教室確保の問題と、仕事を失うなどの関係で登校できない生徒が多く、まだ再開していない。
神戸市教委によると、八日現在、市立高校十二校のうち、御影工業、神港、神戸商業、摩耶兵庫、長田工業の五校が開校していない。阪神間の市立高では西宮市立西宮高校が、一、二年生が週一回登校している。
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