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復興へ 第18部 この国 震災3年の決算

(5-2)進展状況 順調ではないが着実に
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区画整理、再開発21地区 仮換地後、資金難の壁高く
 震災復興の面的整備として導入された土地区画整理事業と市街地再開発事業は、進み方にばらつきはあるものの、それぞれの事業主体の担当者から「順調ではないが、着実に進んでいる」との評価が聞かれる。区画整理はこの一年で大半が、土地の配置換えを決める仮換地指定の段階に入った。再開発では一部でビル着工にこぎつけたが、入居に多額の負担がかかることなど先行きに不安を抱く住民が少なくない。

 区画整理は兵庫県内十五カ所が対象となった。この十二日に御菅西地区(神戸市長田区)で街路工事が始まり、事業計画決定していないのは森南地区(同東灘区)の一部と芦屋西部地区(兵庫県芦屋市)だけとなった。

 芦屋西部は年度内にも事業計画決定の予定。まちづくり協議会が三分裂した森南では、住民案を未提出の二丁目で事業が停滞している。また、淡路島の富島地区(兵庫県北淡町)などでは事業受け入れをめぐる住民の対立が続く。

 各地区の仮換地指定率と世帯の戻り具合を比較すると、必ずしも比例しない。指定され街路工事が済めば、手続き的には住宅再建に着手できるが、資金難などが再建を阻む。その壁は、事業区域外の「白地地域」と共通だ。

    ◆

 再開発は兵庫県内六カ所に上る。神戸市の新長田駅南(二○・一ヘクタール)▽六甲道駅南(五・九ヘクタール)▽西宮市の西宮北口(三・三ヘクタール)の三カ所が全国的にも規模が大きい。一部で再開発ビル建設に着工したが、事業計画が未決定なゾーンも多い。西宮北口ではビル着工準備が進む一方、権利者の一部が事業計画の全面取り消しを求めて行政不服審査法に基づく審査請求を出した。

 三地区とも事業の長期化が予想され、共通の課題が指摘される。
(1)従前資産の評価によって、ビル入居に多額の負担を強いられる
(2)再開発による大規模商業施設の地元商業者への影響
(3)権利者以外への保留床処分が進まない場合の自治体財政への影響-などだ。

 区画整理も再開発も事業後にわが町に戻れるかどうか、住民個々の経済的な力で、ふるいにかけられる。

1997/1/17

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