2015年3月、洲本市中川原町中川原で男女5人が刺殺された事件から10年が過ぎた。5人を刺した男が精神科に措置入院し、退院後、関係者に行方を把握されないまま事件を起こしたことから、県は健康福祉事務所に精神障害者らを見守る「継続支援チーム」を新たに設けた。チームの取り組みを振り返り、展望や課題を探った。(古田真央子)
■「本人のための支援だと伝え、理解してもらうことが重要」
犯行に及んだ男は事件の約5年前、明石市内の精神科に措置入院。退院後、通院を続けたが、事件の8カ月前に受診が途絶えた。事件前に明石から洲本市に転居したが、両市は把握していなかった。