「関西に行けばやりたいことができる。そう思ってもらえる技術も仲間も、包容力もあるのが目指すべき姿ではないか」。大阪・関西万博の成果を議論する分科会で、参加者からこんな意見が出された。
万博が披露したのは近未来の技術だけでなく、命や心の豊かさを尊重し、「一人一人が違っても、世界は一つ」という多様性だ。国籍や文化の違いを乗り越え、大屋根リングの下で誰もが笑顔になる。別の参加者は「いのち」の大切さを再認識させ、持続可能な未来社会のあり方を示したと指摘した。
世界は自国優先主義がはびこり、紛争が絶えない。経済の世界でも、関税の応酬など不穏な動きが目立つ。国内に目を向ければ、人口減少や高齢化など喫緊の課題が山積する。それらを解決する鍵は「多様性」であり、あらゆるものを受け入れる懐の深さだと思う。
今年の財界セミナーは、36年ぶりの2月投開票となった衆院選の最中に開かれた。外国人政策が争点の一つに挙がる中、外国人材の受け入れを討議した分科会は「拡大が必要」との結論で一致。主催者声明では「国籍を問わず多様な人材が活躍できる環境整備に努める」「相互理解が進むよう国・自治体などとの連携を深める」と明言した。
労働力不足が慢性化する中、違いを認め合い、外国人との共生を図る企業の努力が、今の日本経済を支えている。経営者らの声を、政治の世界はどう受け止めるだろうか。(横田良平)























