火災で倒壊した家屋の中から被災者を救助する隊員=県広域防災センター
火災で倒壊した家屋の中から被災者を救助する隊員=県広域防災センター

 阪神・淡路大震災の発生から30年を前に、神戸市消防局の救助隊が、三木市志染町御坂の県広域防災センターで、大地震の発生を想定した訓練に取り組んでいる。不足する人員と資機材、災害の同時多発、救助を求めて詰め寄る多くの被災者たち-。「あの日」を確かな教訓とするため、隊員たちは刻一刻と変化する状況の中、迅速で安全な救助活動に挑む。(小西隆久)

■火災や橋桁の落下、建物倒壊…同時に対応

 訓練は、震度7の地震発生に伴い、火災や橋桁の落下、建物倒壊などが同時多発で起きた-との想定で9~11日に実施。神戸市の全消防署から計30隊150人が参加したが、地震発生以外の災害情報は伏せたままで行われた。