兵庫県三田市福島の県立有馬富士公園内のかやぶき民家に、約2300個の柿がつるされている。軒先をオレンジ色に彩り、実りの秋を象徴するかのようだ。1カ月後には甘みが凝縮した「干し柿」になる。(山本 晃)
この民家は、日本の伝統文化に親しんでもらおうと、2003年に園内に新築されたという。現在は地域住民らでつくる「かやぶき民家を守(もり)しよう会」が来園者をもてなしているほか、餅つきやひな人形の飾り付けなど、季節に合わせた催しを開いている。
干し柿づくりもその一環で、毎年実施している。今年は2日に同会のメンバーが、近くの木から渋柿を収穫。翌日に皮をむき、約20個ずつひもでつなぎ合わせ、軒先につるした。
かやぶき民家は園内の福島大池を臨む場所にあり、朝晩の冷たい風が通りやすく、干し柿づくりにも適した環境という。「毎年この景色を楽しみにしてくれている人もいる」と同会の井上久雄会長(76)=尼寺。12月初旬までつるす予定としている。
かやぶき民家は中に入ることもできる(午前10時~午後3時)。有馬富士公園パークセンターTEL079・562・3040
























