大阪高裁=大阪市北区西天満2
大阪高裁=大阪市北区西天満2

 三木市立三木特別支援学校で2020年、人工呼吸器を付けた当時中学3年の女子生徒が意識不明の重体となり、両親らが市に約4400万円の損害賠償を求めた控訴審の判決で、大阪高裁(古田孝夫裁判長)は1月29日、請求を退けた一審神戸地裁判決を支持し、原告側の請求を棄却した。三木市が2月2日、発表した。

 判決などによると20年12月、同校の看護員が生徒の痰吸引のため体を持ち上げた際、痰が気道に詰まり呼吸困難となり「脳死に近い状態」と診断された。生徒は24年3月に亡くなった。

 原告側は、痰が気道に詰まった後、看護員らがチューブで吸引を計2分以上続けたことで人工換気が遅れ、容体が悪化したと主張していた。

 判決は、痰吸引を続けたことについて「医学的に禁忌であるとは認められない」とし、人工換気が後回しになったことについても「不合理的な処置であったと評価」できず「義務違反を認めることができない」と結論付けた。

 原告側の代理人弁護士は「印象に基づいた判決であり、証拠の評価を誤った判決」とコメントし、今後については「遺族と協議する」とした。