昨年元日の能登半島地震で被災し一時休講した石川県立輪島漆芸技術研修所(輪島市)で13日、今月卒業する16人の作品発表会が開かれた。地震や昨年9月の豪雨に見舞われながらも技術の習得に励んだ研修生たちが、締めくくりの卒業作品に込めた思いを語った。
講堂内の机に菓子器や香合といった作品が並べられ、それぞれの説明に重要無形文化財保持者(人間国宝)の小森邦衛所長や講師、在校生が聞き入った。
岩手県大船渡市出身で、小学生の時に東日本大震災で被災した今野風花さん(25)は「平和な海」と題した蒔絵作品を披露。「災害を経験したことで、自然に対して暗い感情があったが、海や山が輝いて見えた幼い頃を思い出したかった」と話した。
























