トランプ米政権は、ベネズエラのマドゥロ政権が米国への麻薬密輸に関与していると主張してきた。だが、コカインの主な生産地はコロンビアで、ベネズエラを通るのは「ごくわずか」(シンクタンク「国際危機グループ」)。米国で社会問題化している合成麻薬フェンタニルもほとんどがメキシコ経由で、トランプ政権がベネズエラを狙い撃ちする根拠は必ずしも明確でない。

 米CNNテレビによると、米麻薬取締局(DEA)は2025年3月公表の年次報告書で、押収したコカインの84%がコロンビアから流入したと指摘。ベネズエラには言及すらしていない。

 「国際危機グループ」も、ベネズエラ経由で密輸されるコカインの割合は「ごくわずか」だとする。一方、フェンタニルに関しては、米国に流入する約96%がメキシコ国境を通って運び込まれているとみられるという。

 中南米の麻薬ビジネスの「ホットスポット」は依然としてメキシコやコロンビアで、近年はコスタリカやエクアドルに広がっているとしている。(共同)