茨城県稲敷市の新利根川沿いに繁殖しているナガエツルノゲイトウ(東洋大生命科学部提供)
 茨城県稲敷市の新利根川沿いに繁殖しているナガエツルノゲイトウ(東洋大生命科学部提供)

 東洋大などの研究グループは、農業水路などで繁殖し「地球上最悪の侵略的植物」と呼ばれる水草「ナガエツルノゲイトウ」が、高い光合成能力と茎の伸長を組み合わせて急成長する生理学的な仕組みを解明したと発表した。水中では積極的に光合成しないことも分かり、弱点を突いた効率的な防除方法を検討する際の基礎的知見になることが期待されるという。

 南米原産で1989年に国内で初めて兵庫県尼崎市で定着が報告された。日本では特定外来生物に指定。農林水産省や国立環境研究所によると、25年9月までに30都府県で確認された。茎の断片から再生して繁殖力が強く、生態系や農業への悪影響をもたらしている。

 研究グループが光合成を測定した結果、空気中では葉で効率よく二酸化炭素(CO2)を取り込み、養分を茎の成長に多く配分していることが判明。一方、水中に長期間、沈めると葉の光合成能力が低下し、新しい水中葉も形成しなかった。

 茎を急速に伸ばして水面に到達し、周囲の植物より高い位置に葉を展開して光を獲得しているとみている。