ニコッ! アゴ撫でされながら笑みを浮かべる猫さん(画像提供:社内さん)
ニコッ! アゴ撫でされながら笑みを浮かべる猫さん(画像提供:社内さん)

「猫初心者だったから、猫が来てから、しっぽが暖かいことに当たり前だけど感動した。しっぽの付け根とか肉球と爪の仕組みとか、脚は手羽先と似た触り心地で、鼻息は初秋の夜の温度、おしりまわりが臭い、おならはすかしっぺ、いろんな発見があった」

そんな言葉とともに、Xユーザーの社内さん(@after24h)が投稿したエピソードが話題になっています。続く投稿では、猫との暮らしをこう振り返っています。

「猫さんが来る前は正直、猫さんによっては良さがわからないこともあった。今は勝手ながらどの猫さん見ても全部良い。今までの人生損してた」

2022年3月に白黒ハチワレの元保護猫(当時推定2歳半)を迎えて以来、日々新たな驚きと喜びを感じているという投稿主さん。この投稿は2.4万件超の“いいね”を集め、多くの共感を呼びました。詳しいお話を伺いました。

■“猫の解像度”が一気に上がった日々の発見

ーー投稿に至ったきっかけを教えてください。

「猫と暮らすのが初めてだったので、最初はなでるのもおそるおそるでした。事前に調べた限りでは、適度な距離感を保つ生き物だと思っていたのですが、いざ来てみたら初日からくっついてきて…。想像の1000倍くらいの近さにびっくりしました。しかも、無防備にいろんな部分を見せてくれるので、“実は前歯が小さい”とか“肉球や鼻と毛の境目ってこうなってるんだ”といった発見が次々にあって。ふと、脇腹を触りながら『羽二重餅みたいでやわらかいなぁ』と思ったときに、これまでの変化を思い返して投稿しました」

ーー「人生損してた」という言葉が印象的でした。

「それまでは猫の良さがよくわかっていなかったので、テレビなどで見る“かわいい子猫こそ至高”みたいな印象を持っていました。柄や目つきによってはちょっと怖そうと思ったことも…。でも実際に暮らしてみて、行動やしぐさを見ているうちに、これって猫全体の特徴なのか、この子だけの個性なのかと知る楽しさがあって。どの子にも愛らしさがあるんだなと気づきました。Xで猫さんや他の動物と暮らす方々を拝見していると、その日常がとても尊くて…。見られない日が続くと、元気が不足するような感覚になります。知りたい気持ちはあれど、キャパが追いついていません(笑)」

ーー猫との暮らしで、ご自身にどんな変化がありましたか。

「もともと動物は大好きだったんですが、別れのつらさに耐えられるか不安で、飼うことを長年ためらっていました。でも今では、猫のいない暮らしには戻れないと思うほど毎日が楽しいです。たとえば、頭をなでようとすると耳をぺたんと伏せてくれたり、声の調子で『ごはん? おしりトントン?』みたいに希望が伝わってくるようになったり。最近では『おはよう』に反応してくれることもあって…信頼関係が少しずつ深まっているような気がしています(とはいえ、実際はまだ半分も伝わってないと思いますが)」 

ーー今後の目標や、取り組んでいきたいことはありますか?

「投薬生活があるので心配なことも多いですが、できるだけ健やかに、長く一緒に暮らしていけたらと思っています。おいしいものや楽しいこともたくさん知ってほしくて、人間側も健康でいられるよう、最近は“おしりトントン”を早口言葉と組み合わせてやったり、ストレッチしながらお腹をなでたりと、いろいろ工夫しています。ごはんやお水、トイレなどはある程度機械に頼れるけど、ワンオペなので“いざというとき”への備えも必要だと感じていて。猫と暮らしている方同士の互助制度や、“猫老人マンション”のような存在が増えてくれると安心だなと思っています」

リプ欄はじんわり感動の声に包まれました

「沼へようこそ」
「文学的表現も交えた猫飼いには泣ける名文…!」
「やっぱりみんな思うんだ…フライドチキン足…」
「何かを知ることで世界の見え方が変わることってあるよね」
「眠い時は肉球あったかい。人間の赤ちゃんといっしょでかわいい」
「猫様に住んでいただいている幸せがあれば、他人にも優しくなれるというご利益しかない生き物であります。お幸せに…」
「本当に毛づくろいを重ねた後の被毛のよい匂いといったら! すべてが愛おしさにあふれ、その存在が猫神様ですよね。猫ちゃんとずっと仲良く、どうぞお幸せにお過ごしください」

(まいどなニュース特約・梨木 香奈)