Xユーザーのショコタルさん(@shokotaru_nyan)が、小さなキジ白猫「ショコラ」くんと、茶白猫「タルト」くんに出会ったのは、今から5年前のこと。飼い主さんは「猫との暮らし」を思い描き、住まいを整えるなど準備を進めていた最中、思いがけず運命のタイミングが訪れました。
「お迎えに向けていろいろと準備を進めていたところで、ちょうど『猫を迎えないか』という話が舞い込んできたんです」
ふたりは、飼い主さんの知人が勤務する煎餅工場に現れた子猫たち。実の兄弟ではなく、異母兄弟とのことです。
「当初はひとりだけを迎えるつもりでしたが、猫についていろいろ調べていく中で、兄弟で迎えるのが理想的だと知ったこと、また仕事で日中は家を空けるため、ひとりぼっちになるのはかわいそうだと思い、ふたり一緒にお迎えすることに決めました」
ふたりとも当時は生後3カ月ほど。引越しから出会い、そしてお迎えまで、すべてがスムーズに進み、まるで運命に導かれるようだったといいます。
■“知恵比べの日々”さえも愛おしくなる瞬間
お迎え当時、ショコラくんとタルトくんは猫風邪をひいており、特にタルトくんは片目が閉じている状態でした。
「すぐに病院に連れていって、風邪薬・ノミ薬・虫下しの薬を処方してもらいました。幸いにもすぐ元気になってくれて、本当にホッとしました」
保護された煎餅工場で日ごろから人間にごはんをもらっていたためか、ふたりは人に対してまったく警戒心がなかったといいます。
「タルトの方は特に甘えん坊で、保護してすぐにスリスリしてきました。ショコラは最初だけ少し『シャー!』と言いましたが、それもほんの一瞬で、すぐに慣れてくれました」
トイレも初日から完璧。まるで前から知っていたかのように、すぐに覚えてくれたそうです。
ただし、いたずらの方は手ごわかったようで…。
「ふたりとも遊び盛りで、いたずらも盛ん。ゴミ箱からゴミをかき出して遊んでしまい、何度注意してもやめないので、すべてフタ付きのゴミ箱に買い替えました」
ティッシュも引き出してボロボロにされてしまったため、箱を逆さまに置くことでようやく対策に成功。中でも一番苦労したのが、植木鉢の土を掘り返してしまう問題でした。
「まずは猫避けの黒いトゲトゲを鉢のまわりに置いたんですが、3日で突破されて床が土まみれに…。次はネットで覆ったんですが、これもあっという間に破られ、また失敗。最終的には、サボテンの表面が固めてあるのを参考にして、木工用ボンドと水と砂を混ぜたもので表面を固めました。これが功を奏して、ついに掘られなくなったんです。植物にとっては良くないかもしれませんが…」
いたずらは絶えず続くけれど、それ以上にふたりの魅力に癒される日々。気づけば暮らしはすっかり“猫中心”に変わっていたそうです。
「部屋にはDIYでキャットウォークを作って、狭いスペースでも運動不足にならないように工夫しています。最近では実家の広い家に引っ越したので、ふたりにとってもますます快適な環境になったと思います」
■毎日がにぎやかに進化中!ふたりの今
ショコラくんとタルトくんは、現在5歳。すっかり立派な成猫になり、日々の暮らしにも落ち着きが見られるようになってきました。しかし、ふたりの仲の良さは今も変わらず、ぴったりと寄り添って眠る姿に、見ているこちらまで癒やされてしまいます。
「とても仲が良くて、よくくっ付いて寝ています。くっ付いていると安心できるのでしょう。仲睦まじい姿を見ていると、本当に2匹一緒に迎えて良かったと思っています。仲良くグルーミングし合ってる姿を見ると、ほっこりして癒されます」
また、タルトくんにはちょっとユニークな“特技”もあるのだとか。
「タルトはとても食いしん坊で、自動給餌器にカリカリがあるのを見つけ、最初は前脚でカキカキしていたのですが、テンションが上がった時にアタックしてぶつかり、カリカリが出てきた事をキッカケに、ドンドン体当たりするようになりました。最近は出し方がとても上手くなりました(笑)」
好奇心と食欲が結びついた結果、賢さにも磨きがかかったようです。
「カリカリフードをゲットするためなら頭を使うので、お手もベル鳴らしもできるようになりました」
毎日がにぎやかで笑いに満ちた時間。その原動力は、ふたりの愛らしい存在にあるようです。
■心に寄り添い続ける“かけがえのない家族”
今でこそ笑顔あふれる毎日を過ごしている飼い主さんですが、ショコラくんとタルトくんを迎えた当初は、心身ともに疲れきっていた時期でもありました。
「ふたりを迎えたときの私は、仕事に疲れてて、精神的に辛い時期でしたが、猫が来てくれたことで笑顔が増えて、幸せな気持ちになり、生活がとても豊かなものに変化していきました」
いつもそばに寄り添ってくれる存在がいることが、どれほど支えになるか。ふたりとの暮らしの中で、飼い主さんはそのことを深く実感したといいます。
「猫は愛情深く、愛すれば何倍にも愛を返してくれるので、益々猫好きになり、信頼関係が増すほどさらに可愛くなっていきました。嫌なことがあっても、猫が居ることで癒やされて、幸せにしてくれます。愚痴も聞いてくれて、いつも私の味方です」
かけがえのない存在となったショコラくんとタルトくん。最後に、飼い主さんはふたりにこんな言葉を贈ります。
「今はショコラとタルトのいない生活は考えられません。ウチの子になってくれてありがとうと伝えたいです」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)