でかい!キタノクロダラが釣れました
でかい!キタノクロダラが釣れました

相模湾の深海釣査にて、深海1230mから手巻きで釣り上げた深海魚が重量の日本記録に認定された。

"深海魚ハンター"の西野勇馬さんが釣り上げたのは、2.85kgのキタノクロダラ。深海魚の中でもなかなか釣れない魚種だという。長年挑戦し続けてやっと釣り上げられたもので、現在世界記録申請中とのこと。

西野さんはすでに417種の魚を釣り上げ、国際ゲームフィッシュ協会が認定する魚の最高重量を記録する部門で、すでに48種のタイトルを持つ。今回の挑戦はどんなものだったのか。西野さんに、詳しく話を聞いてみた。

--手巻きとのことですが、深海ならではの特殊な仕掛けや方法はありましたか?

西野:記録申請には国際的なルールに則った仕掛けや方法が必要です。なので、深海で一般的に使うものとはかけ離れた仕掛けを使用しています。例えば、一般的な深海釣りでは海底に仕掛けを落とすまでに時間がかかるので針数は5本以上ですが、ルールでは2本まで。電動リールも禁止です。

--あたりが来た時は? 

西野:水深1230mともなるとあたりはわずかで、竿を上下に動かした際のオモリだけの負荷より、若干重さが加わった感じがしたので、これは何か食いついたな?と感じて巻き上げました。

--巻き上げにはどれくらい時間がかかりましたか?

西野:約30分かかりました。真夏で気温が高く、かなり大変で辛かったです。水深1000m級になると潮流の抵抗や水圧による負荷もプラスされるので。辛かった分、姿が見えた時の達成感も大きかったです。

--釣れた魚はどうされましたか? 

西野:撮影や観察の後、食べました。現在も真空パックにして少しありますが、美味しかったです。 特に美味しかったのが西京焼きで。タラの仲間であることもあり身離れがよく甘みもあって最高でした!

--深海魚の魅力と今後の夢を。

西野:浅瀬の魚とは全く違う姿をした魚や、水族館でも展示されないような珍しい深海魚と直接触れ合い観察できるのが最大の魅力です! 今後も目標は、新種や、生きた化石とも言われるラブカの世界記録を釣り上げること。活動を通して深海の世界の魅力をより多くの人たちに伝えていきたいと考えています。

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SNSでは「世界陸上の裏でこんな記録が生まれていたとは」「手巻きは大変すぎる」「また日本記録更新!」「認定おめでとうございます!」などの反響が寄せられた。今後も西野さんが伝える深海の魅力に注目したい。

(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)