疾走する先頭集団。土井記者もこんなふうに走りたかったに違いない=西宮市社家町(撮影・山本哲志)
疾走する先頭集団。土井記者もこんなふうに走りたかったに違いない=西宮市社家町(撮影・山本哲志)

 デスク(上司)が突然、言ったんです。「土井さん、福男どうする? 走る? 強制ちゃうで。自分で決めてもらっていいんやで」。西宮神社にほど近い神戸新聞阪神総局では例年、新人記者が走るのが「通過儀礼」のようになっている。

 いやいやいやいや。私、43歳ですよ。しかもその聞き方って、われわれ昭和生まれにとっては「イエス」と答えるのが前提ですやん。優越的な立場を利用し、不適切にもほどが…。

 すみません、うそです。冗談です。昭和とか令和とか関係なく、私、そういうの好きなんです。若手の頃、担当でもないのに志願して、「灘のけんか祭り」で屋台を練りました。